雨水貯留槽について
画期的な雨水浸透貯留システム SSBB工法
雨水の有効利用により人と自然のよりよい共存を目指す、エコロジーシステムです!!
百万年にも及ぶ人類の歴史は、水の恩恵に感謝し、水との共生に心を配る歴史でもありました。
ところが近年、人間がこれを忘れ水の自然な循環をゆがめ始めた時から、地下水脈の低下、湧き水の枯渇、生態系の悪化、ヒートアイランド現象、都市型洪水などさまざまな環境も発生し始めました。
「水の循環を自然に戻す」をコンセプトに開発された「雨水貯留浸透システム」は身近な雨水を平常時の生活用水として、また非常時の緊急用用水として有効利用しうる画期的なエコロジーシステムです。
SSBB工法の仕組み
熱可塑性ポリプロピレン樹脂を籠状に射出成型したもの(SSBB)を地中に埋設して、ブロック内の空間に雨水を貯留させることにより、局地的な豪雨による都市型洪水を抑制したり、雨水浸透を促進して地下水をかん養することができます。
貯留された水は散水、洗車用水、トイレ洗浄用水、防火用水として有効利用できます。また、特別の措置を施せば緊急時の飲料水としても利用できます。
従来のコンクリート製貯水槽の剛構造に対し、このシステムは柔構造による免震性があります。
貯留型、浸透型、貯留浸透型の3タイプが設置可能です。
雨水貯留浸透システムの特徴
その1 簡単な施工
ブロック(SSBB)を組み立てることが中心ですから、施工は安全で容易です。
その2 優れた耐圧強度
コンテナグレードのポリプロピレンを使用していますので耐圧強度が大きく埋設地上部の有効利用が可能です。
その3 短い工期
セメントを使用しないので養生の必要がなく短期間で完工できます。(約100m3/日)重量物取り扱いによる騒音もありません。
その4 優れた免震性
SSBB水槽は柔構造ですから、従来のコンクリート製水槽にはない免震性を有しています。
その5 効率的な貯水容量
空隙率が95パーセントと大きいので従来の採石工法に比べ施設のコンパクト化が図れ、貯水容量が大きくなります。
その6 安価なコスト
軽量でコンパクトな収納が可能なSSBBは輸送も容易です。また施工も簡単なため、従来の工法に比べ30%から40%のコスト削減が可能です。
SSBBの種類
SSBB - 1型
SSBB - 545型
SSBB - 724N型
SSBB - 72型
雨水利用の3つのタイプ
貯留型 | ブロックを遮水シートで包むことにより、雨水を貯留して植木への散水や洗車用水、非常時の生活用水や防火用水として使用します。 | |
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浸透型 | 水を通す不織布でブロックを包むことにより、集中豪雨による大量の雨水を一時的に貯留し、ゆっくりと地下へ浸透させ大地に潤いを与えます。 | |
貯留浸透型 | 貯留型の長所と浸透型の長所を併せ持った理想的な雨水利用タイプです。 | |
※用語説明
ST:透水用シート SG:しゃ水用シート SH:保護用シート
PWL:保護用側板 SK:基礎用シート PT:保護用天板
施工モデル
簡易雨水貯水タンク
学校のグラウンドや公園の地下にタンクを埋設して、非常用水としたり、ビオトープなどの修景水としても利用できます。
街路樹用雨水貯留タンク
道路脇にタンクを埋設して雨水を街路樹用水として貯留します。
雨水浸透貯留タンク
一定量の雨水はタンクに貯留して散水や洗車用水として利用し、それ以外の雨水はゆっくりと地下に浸透させ地下水のかん養を促進します。
雨水浸透タンク
屋根や庭に降った雨水を地下に浸透させることで、都市型洪水を抑制し、地下水をかん養します。
地下調整池
マンションやスーパーなどを建設するときに必要な調整池を地下に設置することにより、上部を駐車場などに利用することができます。