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2022.03.24.
ゴルゴ13&さいとうたかを
『ゴルゴ13』は、『さいとうたかを』の代表作の漫画ですが、今回はこの漫画及び作家について調べてみました。
『ゴルゴ13』は、『さいとうたかを』の代表作の漫画で、日本の「劇画」の代名詞にもなりました。そして、「発行部数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス世界記録に認定され、今でも『ビッグコミック』(小学館発行)で連載継続中です。
『さいとうたかを』は昨年2021年9月24日に84歳で亡くなり、約半年経過した訳ですが、最近このシリーズのある本を読む機会がありました。その本の内容が偶然にも、現在毎日報道されているウクライナ問題に大いに関係ある内容で、その名も「第476話 アナライズ・ウクライナ」というタイトルで、ウクライナを舞台にゴルゴ13(デューク東郷)が活躍するのは勿論ですが、ウクライナ独立の長く困難な歴史を教えてくれる、まるで教材のような内容です。2007年11月発行でしたが、今読んで勉強になる事が分かり易く解説されています。劇画ですが、実話の部分が多いのです。
そういう訳で、『さいとうたかを』が亡くなって半年過ぎていますが、敢えて今この話題を取り上げて、調べてみました。
上の写真は2019年2月に下関の市立美術館で等身大のゴルゴ13と並ぶ「さいとうたかを」の写真です。
彼は、奥様の故郷、岩手県の純朴さにほれ込んで、20年位前に岩手県花巻市に別邸を構え、そこに奥様を始め、仕事仲間も連れてしばしば行っていたのです。そして、花巻にいる時にはその近くにある日本料理店「いしどりや新亀家」に行って食事をしたり、出前をとったりしていたとのこと。そこのうな重を大そう気に入っていたようで、必ずこれを食べていたのだそうです。
いしどりや新亀家の店構え
さいとうたかをのお気に入り「うな重」
ゴルゴ13の原画は、縁あって、秋田県横手市に1995年にオープンした「増田まんが美術館」に全て収蔵されています。ここは凄いです。原画収蔵可能量が70万点もあり、さいとうたかをのものが11万点を始めとして、収蔵作家数は180人、収蔵数は40万6000点以上に及ぶとのことです。当美術館のURLは以下の通り。
さいとうたかを(本名;齋藤隆夫)は和歌山市生まれ、大阪府堺市出身で、漫画家になるまでのいきさつはかなりユニークで面白いです。Wikipedia参照
ゴルゴ13はクールでニヒルな男の世界を描き、女性の登場人物は非常に少なく、硬派な漫画を描かれています。しかし、幼少期に父親が家を放り出し、行方不明になり、母親(姉も手伝う)が家業の理髪店を営んで5人の子供を育てて、生計を立てていました。そして、お兄さんが一人いるほかは、母、姉、3人の妻、3人の娘と、孫娘・・・みごとに女性に囲まれた世界で育ったので、彼の女性観は、「男は女のついでにいるもの」「女あっての男」と言い、女性への敬意があるというのも、女性に囲まれて生きてきたことによるもので、そのことは、ゴルゴ13の作風全体に影響しています。
小生としては自分の故郷の東北にさいとうたかをに関することが多いことが分かったので、これから帰省した際には、そこを訪れる楽しみも出来ました。
皆様も機会があれば、ゴルゴ13の再発見・再読、また東北に行って彼の足跡を見てみるのもいいんじゃないでしょうか。
By【S.H】