SSBB便り
2024.10.25
宮沢賢治記念館
岩手県花巻市にある『宮沢賢治記念館』に行ってきました。
今年の5月に花巻に来た時には、大谷翔平選手の出身校『花巻東高校』に行き、その模様をこのブログに書きましたが、花巻は歴史的な著名人を多く輩出している所なので、今回はその中で最も有名な『宮沢賢治』の記念館を訪れました。
改めて説明するまでもなく、宮沢賢治は1896(明治29)年、花巻出身の日本の詩人、童話作家です。
記念館は花巻市郊外の森林に囲まれた静かな高台にあります。
ここが正面ゲート。
ゲートを入り、暫く歩くと・・・
洒落た猫たちがお出迎えです。
入場料;大人350円を払い、会館に入場すると、正面にはゆったりとしたラウンジが目に入ります。喫茶室も兼ねた休憩スペースです。
上のラウンジを正面に見ながら右手方面が展示室です。そこは大分大きな空間です。
展示室を入ってすぐの所。ここから左壁に沿って時計方向に回って見ていく仕組みになっています。
黒板に書かれた「下ノ畑ニ居リマス」は本物の雰囲気が漂います。
田んぼの中に立つ花巻農学校教諭時代の宮沢賢治
賢治を中心とした宮沢家の人々とその関係図
現物の展示物が少ない中で、チェロとバイオリンが目を引きました。
賢治愛用のチェロ。賢治はこれを持って上京し、特訓を受けた。
妹;トシのバイオリン。トシが花巻高等女学校時代に使い、トシが病死後、賢治が柳原昌悦(賢治の教え子)に贈ったもの。
更に、この譜面立ては珍しい。クァルテット用の特注譜面立てで、4人が円陣になるようになっている。宮沢賢治のデザインで地元花巻で作ったもの。
次に、この時期の特別展『二冊の初版本』のコーナーです。
入館するとすぐにこのポスターが目に入ります。
二冊の初版本の複製品
二冊の初版本の説明。右のような広告を当時の童話雑誌『赤い鳥』に掲載されたが、話題にもならず、売れ行きも良くなかったとのこと。
当時の童話雑誌『赤い鳥』に載った広告
記念館から外が見える場所があります。ここは本当に森林の中で、いい環境です。
館内に掲示してあったポスターで新たに知ったことがあります。
5日前に寄った福島県二本松の「高村智恵子」の郷。そしてその夫「高村光太郎」と親交があった賢治。高村光太郎の記念館がここ花巻にあるのです。
賢治が盛岡中学校に入学した年にはその校長だった新渡戸稲造です。少なからず、新渡戸の影響を受けた賢治です。その記念館が花巻にあるので。
会館を出て、駐車場を挟んだ向こう側に土産物売り場とレストランが一体になった建物があります。その入り口の看板がシャレてます。
いかがだったでしょうか? 宮沢賢治に造詣が深い方にはかなり引き付けるものがあるに違いありませんが、そうでない人には、印刷したものや写真等が多く、いわゆる「物」は少ないので、少し物足りないかもしれません。しかし、花巻に来たら一度は訪れたい所ですね。
By【S.H】