SSBB便り
2018.12.22.
小水力発電『日本一』の【富士宮市】
私の住む静岡県富士宮市が日本一の小水力発電のまちだったことを
つい最近知りました。
水瓶を持ったイラストの水神を上部に配した高さ3.5mの看板です。
県道の歩道橋の横断幕にも・・・
『日本一の小水力発電』をPR
そもそも『小水力発電』とは何かと言うと・・・
ダムのような大規模な施設を使用せず、中小河川や用水路を利用して行なう小規模な水力発電です。
川や水路を流れる水の力でタービンを回して発電し、発電量が1,000Kw(キロワット)以下の施設が小水力発電所です。
富士宮市はこの小水力発電所の数と最大発電出力の合計がダントツで日本一なのです。次はそのランキングのグラフです。
どうです。上のグラフを見ると一目瞭です。
富士宮市内にはダムを造るほどの大きな河川はありませんが、富士山の伏流水のお陰で安定した水量があり、古くから小さな川や用水路を利用した水力発電が行われてきたのです。
市内の家庭に初めて電灯がともったのは潤井川(うるいがわ)の水を使った水力発電の電気で、今から丁度110年前の1908年(明治41年)のことだったと言うことです。
次の写真は使用開始が1930年(大正5年)ですが、リフォームして一昨年の平成28年に運転を再開した白糸発電所です。
東京発電㈱は東京電力の100%子会社で、小水力発電が主体の会社です。
ここの発電所の概要が書いてあります。
この発電所の裏(上)の方には送水用のかなり太いパイプがありました。送水管のずうっと先には芝川から水を取り入れる取水堰があります。
この送水管の先(下方)の発電所に水が流れていきます
この送水管の先(上方)から芝川の水が流れてきます
また、送水管の途中には水路内のごみをとる装置やそのごみをストックしておく施設もあります。これはリフォームしていないみたいで、かなり年季が入っています。
水路のごみをとる装置
『水路塵芥置場』の看板です。ここにトラックが入り、ごみを積み出すのです。
先日の12/13~15には富士宮市で『第4回全国小水力発電大会in富士宮』が開催され、「未来を照らす、地域の水の恵み」をテーマとして、産官学民の垣根を越えて、発表や議論が繰り広げられたり、発電所の見学会などが模様され、かなりの参加者で大盛況のようでした。
富士宮市内には新たに4か所の小水力発電所の建設を予定しているとのこと。
自然に優しく、昼夜年間を通じて安定した発電が可能な経済性の高いこの種の発電所はこれからもっともっと増えた方がいいと思います。
全国小水力利用推進協議会のH.Pでは更に分かり易い説明がご覧いただけます。
また、YouTubeでこの白糸発電所の動画も見れます。どうぞご覧下さい。
By【S.H】